篤志
「篤志による活動」などのように使う「篤志」という言葉。
「篤志」は、音読みで「とくし」と読みます。
「篤志」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「篤志」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
篤志の意味
「篤志」には次の意味があります。
・ある催しや事業などに対するあついこころざし。特に社会事業などに熱心に心をよせ、協力援助する気持をもつこと。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「篤志」とはつまり、「公共の福祉や社会事業などを一生懸命に支援すること、その気持ち」という意味です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・毎日毎日たくさんの女の人たちが篤志看護婦となって前線へ出て行く。
(出典:宮本百合子『キュリー夫人』)
・何処のお嬢様か知らぬが、めづらしい篤志の方もあるものだと思つてゐた。
(出典:田山花袋『ある僧の奇蹟』)
・そのせいか、一生を海軍に捧げようという篤志な学生も非常に少なかった。
(出典:中川靖造『海軍技術研究所』)
・その時、後を閉めようとして、ここに篤志の夜伽のあるのを知って一揖した。
(出典:泉鏡花『式部小路』)
・教授や技師や学者たちの間から篤志操作者が募集された。
(出典:宮本百合子『キュリー夫人』)
類語
・ボランティア
意味:自主的に社会事業などに参加し、無償の奉仕活動をする人。(出典:デジタル大辞泉)
・献身(けんしん)
意味:一身をささげて尽くすこと。自分の利害得失を考えないで人や物事に力を尽くすこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・挺身(ていしん)
意味:率先して身を投げ出し、困難な物事にあたること。(出典:デジタル大辞泉)
・有志(ゆうし)
意味:ある事についての、意見、意志、目的などをもつこと。団体などの構成員のうち、ある事に特に関心をもち一緒に何かを実現しようとすること。また、その人々。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・尽力(じんりょく)
意味:ある目的の実現のために、力を尽くすこと。(出典:デジタル大辞泉)