窮乏
「窮乏した生活」などのように使う「窮乏」という言葉。
「窮乏」は、音読みで「きゅうぼう」と読みます。
「窮乏」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「窮乏」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
窮乏の意味
「窮乏」には次の意味があります。
・ひどく貧しいこと。生活がひじょうに困窮すること。また、その者。(出典:精選版 日本国語大辞典)
金銭や物資が足りず、非常に貧しい状態を指します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・なるほど彼のホテルから見ても、それはおそろしい窮乏を物語っている。
(出典:モーム/中野好夫訳『月と六ペンス』)
・貧乏人は窮乏を描いた文芸に接する事によってその心を慰む事が出来る。
(出典:高浜虚子『俳句への道』)
・その苦役のために、青壮年が奪われて、村の窮乏は恒久化したのである。
(出典:柴田錬三郎『嗚呼 江戸城(上)』)
・私は長い旅をし、そして非常な窮乏に耐え、眠ればこの蝶の夢をみていた。
(出典:コンラッド/蕗沢忠枝訳『ロード・ジム(上)』)
・わたしはこの前のひどい戦争の最中に生まれて、戦後の窮乏の中で育ちました。
(出典:池澤夏樹『スティル・ライフ』)
類語
・極貧(ごくひん)
意味:きわめて貧乏であること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・赤貧(せきひん)
意味:きわめて貧しく何一つ持ち物のないこと。極貧。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・困窮(こんきゅう)
意味:どうしてよいかわからないで物事の処置に苦しむこと。特に、貧乏で苦しむこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・貧寒(ひんかん)
意味:貧乏でみすぼらしいこと。転じて、内容の乏しいこと。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・貧困(ひんこん)
意味:貧しくて生活に困っていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)