穏やか
「穏やかな性格」などのように使う「穏やか」という言葉。
「穏やか」は、訓読みで「おだやか」と読みます。
「穏やか」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「穏やか」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
穏やかの意味
「穏やか」には次の三つの意味があります。
1 静かでのどかなさま。安らか。
2 気持ちが落ち着いていて物静かなさま。
3 極端でなく、人に受け入れられやすいさま。穏当。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味や使い方については下記の通りです。
穏やかの意味①「静かでのどかなさま。安らか。」
「穏やか」の一つ目の意味は「静かでのどかなさま。安らか。」です。
「穏やかな一日」で「静かで、のどかな一日」というような意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ケイと過ごした日々が穏やかであったことが、逆に彼女の心を傷つけた。
(出典:水戸泉『ヴァンパイア・プリンセス』)
・子供たちは再び穏やかな日々を送っている。
(出典:皆川博子『聖女の島』)
・何事もなかったかのように、穏やかな時間が、彼女のまわりを流れていた。
(出典:新津きよみ『訪問者』)
穏やかの意味②「気持ちが落ち着いていて物静かなさま。」
「穏やか」の二つ目の意味は「気持ちが落ち着いていて物静かなさま。」です。
この意味では、人柄や言動などについて使うことが多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・人を安心させるような穏やかな口調だ。
(出典:パトリシア・コーンウェル『検屍官』)
・母親は、年老った人としては、まだ物わかりのいい穏やかな人であつた。
(出典:伊藤野枝『乞食の名誉』)
・皆の心は割合に穏やかに保たれていたのである。
(出典:宮本百合子『日は輝けり』)
穏やかの意味③「極端でなく、人に受け入れられやすいさま。穏当。」
「穏やか」の三つ目の意味は「極端でなく、人に受け入れられやすいさま。穏当。」です。
「穏やかに問題を処理する」などのように使う場合は、この意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・穏やかに話をつけようと思っている間に、どんどん日が過ぎた。
(出典:藤沢周平『暁のひかり』)
・この事件はすべて穏やかに解決できるものですよ。
(出典:イプセン/矢崎源九郎訳『人形の家』)
・プロパガンダというと、なんだか少し穏やかでないような気持ちがする。
(出典:寺田寅彦『神田を散歩して』)