秘湯
「秘湯巡り」などのように使う「秘湯」という言葉。
「秘湯」は、訓読みで「ひとう」と読みます。
「秘湯」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「秘湯」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
秘湯の意味
「秘湯」には次の意味があります。
・人に知られない山里や山中にあって昔から効能があるとされている温泉。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「秘湯」とは、主に山奥やあまり人に知られていない交通の便の悪いような場所にあります。ひっそりと人知れず、秘境の地に湧出する温泉のことを指します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・もしそういう秘境があったとしても、少数の人間が独占すべきではない。
(出典:半村良『楽園伝説』)
・二階はあくまで彼にとつて神秘境であり、また一種のタブーでもあつた。
(出典:神西清『灰色の眼の女』)
・もう、このあたりを秘境と呼ぶには、実感にそぐわない開発ぶりである。
(出典:南里征典『田園調布真紅夫人』)
・仙台からたった二、三時間のところにこれほどの秘境があったとはな。
(出典:高橋克彦『偶人館の殺人』)
・実際、実録小説の秘境探険記にでも出て来るような場所ではあるのだ。
(出典:京極夏彦『鉄鼠の檻』)
類語
・温泉(おんせん)
意味:地球内部の熱により温められた地下水の自然にわき出る現象が温泉である。(出典:世界大百科事典 第2版)
・鉱泉(こうせん)
意味:地中から湧出する水で、固形物質やガス状物質などを一定以上含むか、湧出時の水温が一定以上のもの。(出典:デジタル大辞泉)
・冷泉(れいせん)
意味:多量の固形物質,ガス状物質または特殊な物質を含み,泉温 25℃未満の地中からの湧出水。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
・間欠泉(かんけつせん)
意味:一定の時間を隔てて周期的に噴き出す温泉。宮城県の鬼首おにこうべ温泉などでみられる。(出典:デジタル大辞泉)
・名湯(めいとう)
意味:怪我や病気などの回復にすぐれた効果を持つ温泉。(出典:精選版 日本国語大辞典)