私利私欲
「私利私欲を優先する」などのように使う「私利私欲」という言葉。
「私利私欲」は、音読みで「しりしよく」と読みます。
「私利私欲」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「私利私欲」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
私利私欲の意味
「私利私欲」には次の意味があります。
・自分の利益を第一に考え、それを満たそうとする気持ち。(出典:デジタル大辞泉)
「私利」とは自分のための利益を、「私欲」は私的な欲望を持つことを表しています。この2つの言葉が合わさることにより、「自分の利益のみを優先させる気持ち」になります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・しかし余がここに個人的善というのは私利私欲ということとは異なっている。
(出典:西田幾多郎『善の研究』)
・私利私欲に利用するためでも、派閥のためでもなく、藩の利益のために。
(出典:藤沢周平『秘太刀馬の骨』)
・天下国家のためにやったことで、私利私欲のためではないと言いたいのではないか。
(出典:水木楊『田中角栄 その巨善と巨悪』)
・私利私欲のために殺したのではないが、親の敵には違いない。
(出典:菊池寛『仇討禁止令』)
・それはボス中心の私利私欲を追求する連中だけに利用されているように思われたからである。
(出典:田中英光『野狐』)
類語
・我利私欲(がりしよく)
意味:自分自身の個人的な利益だけを追い求めること。(出典:四字熟語辞典オンライン)
・損得勘定(そんとくかんじょう)
意味:自分にとって損であるか得であるかを打算的に判断するさま。利害を指標として物事を考えること。(出典:実用日本語表現辞典)
・我欲(がよく)
意味:自分一人の利益・満足だけを求める気持ち。(出典:デジタル大辞泉)
・エゴイズム
意味:自分の利益を中心に考えて、他人の利益は考えない思考や行動の様式。利己主義。(出典:デジタル大辞泉)
・利己的(りこてき)
意味:自分の利益だけを追求しようとするさま。(出典:デジタル大辞泉)