禁欲
「禁欲生活を送る」などのように使う「禁欲」という言葉。
「禁欲」は、音読みで「きんよく」と読みます。
「禁欲」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「禁欲」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
禁欲の意味
「禁欲」には次の意味があります。
・感情・欲望をおさえること。特に、性欲をおさえること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「禁欲生活を送る」は「欲望を抑えた生活を送る」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・彼は聖書を読んでいたし、母譲りのジャイナ教の禁欲観もあっただろう。
(出典:竹下節子『パリのマリア』)
・いわゆる、文章のようなものは、禁欲的にほとんど書いてないのです。
(出典:大岡信『名句歌ごよみ〔夏〕』)
・実際に異性の香を知らぬまでも、禁欲の苦痛を感じずにはいられぬ。
(出典:夢野久作『東京人の堕落時代』)
・すると私は、禁欲生活者に必要な明察といったものができないことになるのだ。
(出典:フランス/岡野馨訳『舞姫タイス』)
・そのために自分が禁欲せねばならぬからというよりも、自分の肉体が無視されたと思うからだ。
(出典:ルソー/桑原武夫訳『告白(上)』)
類語
・忍ぶ(しのぶ)
意味:つらいことをがまんする。(出典:デジタル大辞泉)
・忍苦(にんく)
意味: 苦しみを耐えしのぶこと。苦痛に耐えること。 (出典:精選版 日本国語大辞典)
・堅忍不抜(けんにんふばつ)
意味:つらいことも耐え忍んで、どんな困難にも心を動かさないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・堅忍(けんにん)
意味:かたく耐えしのぶこと。がまん強くこらえること。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・隠忍自重(いんにんじちょう)
意味:怒りや苦しみをじっと抑えて外に表さず、軽はずみな行動をしないこと。(出典:デジタル大辞泉)