神宮
「伊勢神宮」などのように使う「神宮」という言葉。
「神宮」は、音読みで「じんぐう」と読みます。
「神宮」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「神宮」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
神宮の意味
「神宮」には次の意味があります。
・三重県伊勢(いせ)市に鎮座する皇大神宮(こうたいじんぐう)(内宮(ないくう))・豊受大神宮(とようけだいじんぐう)(外宮(げくう))を中心とする宮の正式名称。神社とは別格とされる。皇祖神・天皇を祀(まつ)る鵜戸(うど)神宮・橿原(かしはら)神宮・平安神宮、また古来特別由緒があり香取(かとり)神宮・鹿島(かしま)神宮などのように神宮号を称する神社があるが、正式に神宮とされるのは伊勢だけで、ほかはすべて神社とされる。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
明治神宮などのように格式の高い神社も「神宮」の社号をもちますが、神宮とは、正式には伊勢神宮のみを指します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・自転車を駐車場の端っこにとめたあと、僕たちは並んで神宮に向かった。
(出典:橋本紡『半分の月がのぼる空 one day』)
・だが、日本ではそれがさらに神社・神宮ともなっていくのである。
(出典:金達寿『日本の中の朝鮮文化 11 肥前・肥後・日向・薩摩ほか』)
・神宮内苑のあやめの庭に行くと、ここが東京かと思うほど静かで緑が濃い。
(出典:川本三郎『ちょっとそこまで』)
・宇佐島というのは神宮から五キロほど行った大元山という山のことだそうです。
(出典:半村良『闇の中の黄金』)
・神宮が直接管理するのではなく、多くは特定な人によって世襲管理がなされていた。
(出典:新田次郎『新田義貞(上)』)
類語
・社号(しゃごう)
意味:神社の社格を表す称号。神宮・宮・大社・神社・社の区別がある。伊勢神宮に限って〈大神宮〉と呼ぶ場合があるが,正しくは〈神宮〉とのみ称する。(出典:百科事典マイペディア)
・社格(しゃかく)
意味:神社の等級,格式。上代には天社 (あまつやしろ) ,国社 (くにつやしろ) の別があり,律令が制定されると,官幣の大社,小社,国幣の大社,小社の別が立てられた。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
・明治神宮(めいじじんぐう)
意味:東京都渋谷区にある神社。旧官幣大社。祭神は明治天皇・昭憲皇太后。大正4年(1915)に着工、大正9年(1920)完成。社殿は第二次大戦後再建。例祭は11月3日。(出典:デジタル大辞泉)
・熱田神宮(あつたじんぐう)
意味:名古屋市熱田区にある神社。主祭神は、草薙剣くさなぎのつるぎを神体とする熱田大神。他に五神を祭る。熱田の宮。熱田神社。(出典:デジタル大辞泉)
・平安神宮(へいあんじんぐう)
意味:京都市左京区にある神社。旧官幣大社。祭神は桓武天皇と孝明天皇。明治28年(1895)平安遷都1100年を記念して創建。10月22日の神幸祭は、時代祭として有名。(出典:デジタル大辞泉)