破顔
「緊張の表情から一転し破顔した」などのように使う「破顔」という言葉。
「破顔」は、音読みで「はがん」と読みます。
「破顔」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「破顔」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
破顔の意味
「破顔」には次の意味があります。
・顔をやわらげて笑うこと。顔をほころばせること。ほほえむこと。花が開くことにもいう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「破顔」をわかりやすくいうと「やさしい笑顔になること」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・決意に満ちた顔はすぐに僕に向けられて破顔した。
(出典:暁works『るいは智を呼ぶ3 鳴滝こより』)
・出迎えに来てくれた者を早々に見つけ、破顔して挨拶する姿があちらこちらにあった。
(出典:東野圭吾『幻夜』)
・破顔しながらも、いっぽう不思議そうに眼をそばだてていたことはいうまでもない。
(出典:横溝正史『金田一耕助全集 [金田一耕助ファイル12] 横溝正史 「悪魔の手毬唄」』)
・倭建は武日の顔を見た途端、破顔しかけたが、射るような眼に変わった。
(出典:黒岩重吾『白鳥の王子 ヤマトタケル 6 終焉の巻』)
・そして、泣き笑うように破顔すると、両手を広げて無事であったことを喜んでくれた。
(出典:支倉凍砂『狼と香辛料II (電撃文庫)』)
類語
・笑顔(えみがお)
意味:笑いを浮かべた顔。笑い顔。えがお。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・喜色(きしょく)
意味:うれしそうな顔つき。よろこぶ様(出典:精選版 日本国語大辞典)
・にこにこ顔(にこにこがお)
意味:にこにこ笑ったうれしそうな顔つき。楽しそうな笑顔。えびすがお。にこにこもの。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・ほくほく顔(ほくほくがお)
意味:うれしさを隠しきれないような顔つき。(出典:デジタル大辞泉)
・艶笑(えんしょう)
意味:あでやかに笑うこと。(出典:デジタル大辞泉)