破れかぶれ
「破れかぶれな気持ち」などのように使う「破れかぶれ」という言葉。
「破れかぶれ」は、訓読みで「やぶれかぶれ」と読みます。
「破れかぶれ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「破れかぶれ」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
破れかぶれの意味
「破れかぶれ」には次の意味があります。
・どうにでもなれという気持ちであること。また、そのさま。やけ。(出典:デジタル大辞泉)
「破れかぶれな気持ち」は「どうにでもなれという気持ち」という意味です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・女は破れかぶれのように声をはりあげて外国兵たちの歌に合唱しはじめた。
(出典:大江健三郎『死者の奢り・飼育』)
・拠点を失った『袖付き』が、破れかぶれの特攻を仕掛けてきた可能性は?
(出典:福井晴敏『機動戦士ガンダムUC(全10巻) 機動戦士ガンダムUC 6 重力の井戸の底で』)
・二人まで人の命をとった彼としては、もう破れかぶれの心境にもなっていたろう。
(出典:高木彬光『幽霊西へ行く』)
・教頭はてっきり校長がしたことだと思い、破れかぶれの気持でいただろう。
(出典:福永武彦『加田伶太郎全集』)
・彼は家に向って破れかぶれの気持で歩いて行った。
(出典:ロレンス/吉田健一訳『息子と恋人 下巻』)
類語
・やけ
意味:物事が自分の思いどおりに運ばなくて、どうにでもなれという気持ちになり、思慮のない乱暴な振る舞いをすること。また、そのさま。やけくそ。自暴自棄。(出典:デジタル大辞泉)
・自暴自棄(じぼうじき)
意味:不満や失望などが原因で、やけになって自分の身を粗末に扱うこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・不貞腐れる(ふてくされる)
意味:不平・不満の気持ちがあって、なげやりな態度や反抗的な態度をする。ふてくさる。(出典:デジタル大辞泉)
・捨て鉢(すてばち)
意味:物事が自分の思うようにならなくて、もうどうなってもかまわないという気持になること。自暴自棄になること。また、そのような態度をとるさま。やけくそ。すてっぱち。すてぶち。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・無謀(むぼう)
意味:深い考えのないこと。無計画なこと。また、そのさま。成功する見込みもないのに行動することにいう。むてっぽう。無茶。(出典:精選版 日本国語大辞典)