真善美
「真善美を貫く」などのように使う「真善美」という言葉。
「真善美」は、音読みで「しんぜんび」と読みます。
「真善美」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「真善美」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
真善美の意味
「真善美」には次の意味があります。
・ 認識上の真と、倫理上の善と、審美上の美。理想を実現した最高の状態をいう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
日本における武道(柔道や合気道、剣道など)の心構えとして、また学問の精神の支えるところとして唱えられる理想のことです。
語源は哲学者カントの思想からであり、後にドイツの新カント学派が真善美という言葉を日本へ伝えたとも言われています。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ふいに真善美という言葉を思い出してね。
(出典:三浦綾子『ひつじが丘』)
・彼女の理想は真善美と、童貞マリヤの純潔だつた。
(出典:坂口安吾『吹雪物語』)
・そして、三種の神器は真善美の象徴であり、日本は〈お母さんの創った国〉である、欧米は〈お父さんの創った国〉だというのである。
(出典:星新一『きまぐれ博物誌』)
・真善美なんて過程と段階の区別はなくなって来るものなんだ。
(出典:坂口安吾『スポーツ・文学・政治』)
・それでも強いて一言でいってみるならば、真善美が兼ね具わっているというの他はない。
(出典:北大路魯山人『良寛様の書』)
類語
・知情意(ちじょうい)
意味:知性と感情と意志。人間の三つの心的要素。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・心技体(しんぎたい)
意味:精神力(心)・技術(技)・体力(体)の総称。スポーツ界でよく使う。(出典:デジタル大辞泉)
・運根鈍(うんこんどん)
意味:成功するには、幸運と根気と、鈍いくらいの粘り強さの三つが必要であるということ。運鈍根。(出典:デジタル大辞泉)
・ロールモデル
意味:自分にとって、具体的な行動や考え方の模範となる人物のこと。(出典:人事労務用語辞典)
・聖人(せいじん)
意味:高い学識・人徳や深い信仰をもつ、理想的な人。聖者。(出典:デジタル大辞泉)