直訴
「領主に直訴する」などのように使う「直訴」という言葉。
「直訴」は、音読みで「じきそ」と読みます。
「直訴」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「直訴」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
直訴の意味
「直訴」には次の意味があります。
・直属の上役ではなく、その上の立場の人に直接訴え出ること。(出典:デジタル大辞泉)
「直訴」はもともと「一定の手続きを経ないで、直接に君主や将軍などに訴え出ること」を意味する言葉ですが、転じて、君主などに限らず「上の立場の人に直接に訴え出ること」という意味でも使います。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・死の覚悟をして、将軍家に直訴に及ぶことにした。
(出典:柴田錬三郎『嗚呼 江戸城(下)』)
・農民がご領主様に対して直訴するような行動だった。
(出典:横溝正史『金田一耕助全集 [金田一耕助ファイル19] 横溝正史 「悪霊島 上」』)
・課長に直訴でもされたら目も当てられん。
(出典:佐竹一彦『新任警部補』)
・息子が、母親に家庭教師を雇ってくれと直訴したというのだ。
(出典:森博嗣『瀬在丸紅子シリーズ-第1巻-黒猫の三角』)
・マッカーサーに直訴状を出すというような話もあった。
(出典:松本清張『日本の黒い霧(上)』)
類語
・直願(じきがん)
意味:直訴に同じ。(出典:デジタル大辞泉)
・嘆願(たんがん)
意味:事情を詳しく述べて熱心に頼むこと。懇願。(出典:デジタル大辞泉)
・哀訴(あいそ)
意味:嘆き悲しんで訴えること。人の同情心にうったえて頼み込むこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・哀願(あいがん)
意味:事情を述べ、人の同情心に訴えて願うこと。哀れっぽく頼むこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・アピール
意味:人々や世論などに広く訴えること。また、その訴え。(出典:デジタル大辞泉)