生体
「生体を脅かす」などのように使う「生体」という言葉。
「生体」は、音読みで「せいたい」と読みます。
「生体」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「生体」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
生体の意味
「生体」には次の意味があります。
・生きているもの。また、生きているからだ。生物の体。(出典:精選版 日本国語大辞典)
例えば、「生体を脅かす病魔」で「生物の体を脅かす病魔」という意味になります。また、「生体の反応がある」で「体が生きていることを示す反応がある」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・だが近づいて身体に手を触れてもまったく生体の反応は感じられない。
(出典:森村誠一『花刑』)
・生体が若い命であるときには、とりわけそんなことがよくあるらしい。
(出典:阿刀田高『ぬり絵の旅』)
・そんな作品を分析するのは、生体を解剖するような衝撃があるにちがいない。
(出典:神林長平『七胴落とし』)
・生体を対象とする科学者の考えておることは心の底ではみんな同じようなものです。
(出典:村上春樹『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 2』)
・その効果によって、生体のメカニズムも影響を受けているとも考えられる。
(出典:遠藤雅伸『小説 ゼビウス』)
・生物といえどももちろん生体の一種であると見て少しも差障りはないのである。
(出典:今西錦司『生物の世界』)
・単に生体の維持に不可欠なばかりでなく、進化のエネルギーでもあるわけだ。
(出典:安部公房『第四間氷期』)
・一寸ずつ、生体から死体に化していく過程を見届けられるかもしれない。
(出典:森村誠一『凶通項』)