生き霊
「生き霊に憑りつかれる」などのように使う「生き霊」という言葉。
「生き霊」は、訓読みで「いきりょう」と読みます。
「生き霊」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「生き霊」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
生き霊の意味
「生き霊」には次の意味があります。
・生きている人の怨霊おんりょうで、恨みのある他人にとりついてたたりをするといわれるもの。(出典:デジタル大辞泉)
「生き霊」とは、生きている人のネガティヴな感情から生み出され、エネルギー過多になると怨霊のように相手に憑りつきます。身体の不調で病院を受診した際に、特に原因が見つからない場合は、生き霊に憑りつかれている可能性もあるとされます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・このため、周囲まわりの人たちは、この家に生き霊が憑いていると噂し合った。
(出典:林田清明『石仏』)
・生いき霊りょうのように、その相手に勝つことを忘れることが出来ないのである。
(出典:吉川英治『宮本武蔵』)
・それは人を殺す力を持っているから、生き霊の方がはるかに恐れられている。
(出典:林田清明『石仏』)
・生き霊を出現させた女は決して魔女としてみんなから批判されているのではない。
(出典:林田清明『石仏』)
・龍一に生き霊が憑依ひよういしているのではなく、龍一が生き霊そのものとスイッチしていた。
(出典:吉村達也『憑依 ―HYOU・I―』)
類語
・悪霊(あくりょう)
意味:人にたたりをする霊魂。死者の霊についていうことが多いが、生者の魂、人間以外の霊的存在についてもいう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・怨霊(おんりょう)
意味:受けた仕打ちにうらみを抱いて、たたりをする死霊または生き霊。(出典:デジタル大辞泉)
・物の怪(もののけ)
意味:人にとりついて祟たたりをする死霊・生き霊・妖怪の類。(出典:デジタル大辞泉)
・死霊(しりょう)
意味:死者の霊魂。また、死者の怨霊おんりょう。(出典:デジタル大辞泉)
・霊(れい)
意味:肉体と独立して存在すると考えられる心の本体。また、死者の魂。(出典:デジタル大辞泉)