猜疑心
「猜疑心を抱く」などのように使われる「猜疑心」という言葉。
「さいぎしん」と読みます。
難しい漢字を使用していることもあり、意味をあまり理解していないという人も多いのではないでしょうか?
この記事では「猜疑心」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
猜疑心の意味
「猜疑心」には次の意味があります。
・相手の行為などをうたがったりねたんだりする気持ち。(出典:大辞林 第三版)
「猜疑心」は一言で言えば「相手のことを疑う心のこと」になります。
ただ疑うだけではなくネガティブな方向に疑っている心になります。
相手のしている行為が何か悪い物なのではないかと疑う心が猜疑心なんですね。
具体的な使い方や例文は下記の通りです。
使い方・例文
・それがこの三日間に公爵の猜疑心のうちにだんだんと枝を広げていった。
(出典:ドストエフスキー/中山省三郎訳『白痴(上)』)
・猜疑心の強い性格だから、納得できなければ調べ出すかもしれなかった。
(出典:黒岩重吾『白鳥の王子 ヤマトタケル 1 大和の巻』)
・わたしの顔はまだ、相手への猜疑心から解放されていなかったはずだ。
(出典:和田はつ子『薬師』)
・秘書が中間搾取をしたのではないかという議員の猜疑心はそこから生じる。
(出典:松本清張『迷走地図(下)』)
・その時、シャアは本能的に人に対しての猜疑心の触覚を開いていたのだ。
(出典:富野由悠季『機動戦士ガンダムⅡ』)
・国王は品のいい顔をしかめ、猜疑心に囚われた瞳で我を見下ろしていた。
(出典:桜庭一樹『GOSICK 第4巻』)