牽制
「敵を牽制する」などのように使う「牽制」という言葉。
「牽制」は、音読みで「けんせい」と読みます。
「牽制」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「牽制」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
牽制の意味
「牽制」には次の意味があります。
・相手の注意を自分の方に引きつけて自由に行動できないようにすること。(出典:デジタル大辞泉)
「牽制」を分かりやすく言うと、「自分の言動により、相手を自由に行動しにくくすること」となります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・犯人たちが、海外へ逃亡するのを、牽制するために、強調したのである。
(出典:西村京太郎『北緯四三度からの死の予告』)
・言葉だけでの牽制が通用しない連中であることは、最初からわかっていた。
(出典:笹沢左保『地獄を嗤う日光路』)
・牽制球というのはいつでも出し抜けだし、また、そうでなければ意味がない
(出典:海堂尊『チーム・バチスタの栄光(上)』)
・男は娘を牽制する時の父親のような目をして腕を組んだ。
(出典:小池真理子『墓地を見おろす家』)
・武人寺内を牽制していたのは、日本の出兵に対する米国の強硬な反対であった。
(出典:城山三郎『鼠 ─鈴木商店焼打ち事件─』)
類語
・束縛(そくばく)
意味:思想・感情・行動に制限を加えて自由をうばうこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・制約(せいやく)
意味:条件をつけたり枠をもうけたりして、活動の自由を制限すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・抑制(よくせい)
意味:おさえとどめること。抑圧して制止すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・制御(せいぎょ)
意味:相手を押さえて自分の思うように動かすこと。(出典:デジタル大辞泉)
・強制(きょうせい)
意味:その人の意思に反して無理にある事をさせること。(出典:精選版 日本国語大辞典)