物知り
「物知り博士」などのように使う「物知り」という言葉。
「物知り」は、訓読みで「ものしり」と読みます。
「物知り」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「物知り」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
物知りの意味
「物知り」には次の意味があります。
・広く物事を知っていること。また、その人。(出典:デジタル大辞泉)
「物知り」という言葉をわかりやすく言うと、「なんでもよく知っていること・人」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・過去の知識によっても将来の知識によっても物知りとは言われないのだ。
(出典:モンテーニュ/関根秀雄訳『モンテーニュ随想録抄』)
・爪を立てた手が私の肩を引っぱり、彼は物知り顔に私に流し目を送った。
(出典:コンラッド/蕗沢忠枝訳『ロード・ジム(上)』)
・わたしはご主君がわたしより物知りだということをよく承知しております。
(出典:チョーサー/繁尾久訳『精選カンタベリ物語』)
・が、一方、この地方一番の物知りという老人の話を聞きたいような気もした。
(出典:三浦綾子『ちいろば先生物語』)
・私は同い年の子よりはずっと物知りだけど、もっと社会のことを知りたいの。
(出典:黒沼克史『援助交際』)
・大館では今でもそうだということを四人の物知りは説明してきかせたのである。
(出典:坂口安吾『安吾の新日本地理』)
・彼女の夫はなかなかの物知りであったが、これはべつに悪いことではなかった。
(出典:アンデルセン/神西清訳『即興詩人(下)』)
・そんなふうに物知り顔に意見をすることが、大体死と縁のない人間の証拠なんです。
(出典:北杜夫『楡家の人びと (下)』)