煩悩
「釈迦も煩悩と戦ったらしい」などのように使われる言葉「煩悩」。
「煩悩」は「ぼんのう」と読みます。。
仏教の本などを読んでいるとたくさん出てくる言葉ですが、少し意味が難しいかもしれません。
この記事では「煩悩」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
煩悩の意味
「煩悩」には次の意味があります。
・身心を悩まし苦しめ、煩わせ、けがす精神作用(出典:デジタル大辞泉)
「煩悩に悩まされる」、「煩悩に打ち勝つ必要がある」などのように使われます。
これは「自分の精神を邪魔したり、正常に保てないような物事に悩まされている、それを乗り越える必要がある」というような意味になります。
具体的な使い方や例文は下記の通りです。
使い方・例文
・自己が自己を語ろうとすることそのことがすでに一つの煩悩ではないか。
(出典:三木清『親鸞』)
・釈迦のような偉人でも修行中は性の煩悩に負けそうになったではないか。
(出典:松本清張『証明』)
・竹を一本切り倒すごとに、煩悩が一つずつ蒸発していくような気がした。
(出典:森見登美彦『美女と竹林』)
・しかし彼女から「恋」という煩悩を取り上げたのは、他ならぬ私なのだ。
(出典:山本文緒『眠れるラプンツェル』)
・煩悩に迷う女を救済することも仏教の教えではないか、と私は思った。
(出典:田中貴子『悪女伝説の秘密』)
・ ほんのかりそめの煩悩であるが今のうちに一寸でも昔に還って見たい。
(出典:北原白秋『フレップ・トリップ』)