焦眉
「焦眉の問題」などのように使う「焦眉」という言葉。
「焦眉」は、音読みで「しょうび」と読みます。
「焦眉」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「焦眉」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
焦眉の意味
「焦眉」には次の意味があります。
・危険が迫っていること。差し迫った状況にあること。(出典:デジタル大辞泉)
「焦眉」はその漢字が表す通り「眉毛が焦げるほど火(危険)が差し迫っている状態」を言います。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・それよりもここを無事に出発することが焦眉の急であった。
(出典:松本清張『黒の回廊』)
・そうだとすれば「国家」はまさに現代思想の焦眉の課題となるだろう。
(出典:今村仁司『増補 現代思想のキイ・ワード』)
・疎開ということを人々は今では焦眉のこと、生命に関することとして真剣に考えている。
(出典:伊藤整『太平洋戦争日記(三)』)
・なにしろ焦眉の大目的というものがフランス側にはない。
(出典:古川日出男『アラビアの夜の種族1』)
・ならば、身を犠牲とする覚悟で焦眉の危急を、あなたへ告げてきたのも道理だ。
(出典:吉川英治『新・水滸伝(一)』)
類語
・緊急事態(きんきゅうじたい)
意味:重大で、対策を至急に必要とする事態。(出典:デジタル大辞泉)
・火急(かきゅう)
意味:事態がきわめてさし迫っていること。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・急場(きゅうば)
意味:急いで処置をしなければならない時、場面。せっぱつまった場合。(出典:デジタル大辞泉)
・変局(へんきょく)
意味:ふだんと異なった局面。非常の事態。(出典:デジタル大辞泉)
・切迫(せっぱく)
意味:緊張した状態になること。逃げ場のない追いつめられた状態になること。(出典:デジタル大辞泉)