焦燥
「焦燥感」などのように使う「焦燥」という言葉。
「焦燥」は、音読みで「しょうそう」と読みます。
「焦燥」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「焦燥」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
焦燥の意味
「焦燥」には次の意味があります。
・いらいらすること。あせること。(出典:デジタル大辞泉)
「焦」は「あせる」、「燥」は「いらだつ」という意味を持つ漢字です。
「焦燥」を、わかりやすく言うと「いらいらしてあせること」という意味です。
「焦燥感」で「いらいらしてあせる気持ち」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・健康が衰えて行けば行くほどこの焦燥のために葉子の心は休まなかった。
(出典:有島武郎『或る女』)
・それが私の焦燥を刺激したが、そう言ってくれたことがありがたかった。
(出典:乙一『暗黒童話』)
・しかし彼女の胸の哀傷と焦燥の念はいよいよ募ってゆくように思われた。
(出典:ドストエフスキー/中山省三郎訳『白痴(上)』)
・私は話の途中から、もはや焦燥のために坐つてゐることもできなかつた。
(出典:坂口安吾『狼園』)
・十津川の確信は崩れなかったが、それとは関係なく、焦燥感が生れてきた。
(出典:西村京太郎『夜ごと死の匂いが』)
類語
・憤懣(ふんまん)
意味:怒りが発散できずいらいらすること。(出典:デジタル大辞泉)
・焦慮(しょうりょ)
意味:あせっていらだつこと。いらいらと気をもむこと。(出典:デジタル大辞泉)
・苛立ち(いらだち)
意味:思うようにならず気持ちが高ぶること。(出典:デジタル大辞泉)
・逸る(はやる)
意味:早く実現させたくて気持ちばかりあせる。 (出典:大辞林 第三版)
・気負う(きおう)
意味:気持ちがはやって勇み立つ。(出典:デジタル大辞泉)