無論
「無論理解している」などのように使う「無論」という言葉。
「無論」は、音読みで「むろん」と読みます。
「無論」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「無論」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
無論の意味
「無論」には次の意味があります。
・ 論じる必要のないほどはっきりしているさま。言うまでもなく。もちろん。(出典:デジタル大辞泉)
「もちろん」と同じ意味ですが、「無論」は相手の意見に聞く耳を持たず、強い主張で使われることが多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・無論彼等が絶対的に技術家でも技能家でもないというのでは決してない。
(出典:戸坂潤『思想と風俗』)
・しかしそれがどんな事情のもとになされたものかは俺には無論解らない。
(出典:伊藤野枝『出奔』)
・無論このことはこの仮定が真であることの証明としては不充分であろう。
(出典:戸坂潤『幾何学と空間』)
・詩を作る方が手紙をかくより手間のかかるのは無論じゃありませんか。
(出典:高浜虚子『漱石氏と私』)
・無論、君がそう云う風に目を移していった目的はハッキリしているさ。
(出典:三上於菟吉『入院患者』)
類語
・論無(ろなし)
意味:論ずるまでもないこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・勿論(もちろん)
意味:論じる必要のないほど、はっきりしているさま。(出典:デジタル大辞泉)
・当然(とうぜん)
意味:それがあたりまえであるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・言わずもがな(いわずもがな)
意味:言う必要のないこと。(出典:大辞林 第三版)
・当たり前(あたりまえ)
意味:だれが考えてもそうであるべきだと思うこと。(出典:大辞林 第三版)