無聊
「無聊を慰める」などのように使う「無聊」という言葉。
「無聊」は、音読みで「ぶりょう」と読みます。
「無聊」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「無聊」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
無聊の意味
「無聊」には次の意味があります。
・退屈なこと。心が楽しまないこと。気が晴れないこと。また、そのさま。むりょう。(出典:デジタル大辞泉)
「無聊を慰める」で「退屈な気分の憂さを晴らす」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・もし相手が羊のようなものだったら、彼はかえって勝利の無聊を感じる。
(出典:魯迅『阿Q正伝』)
・ジョンが殺されてから、無聊な彼は夜遊び昼遊びを覚えるようになった。
(出典:夏目漱石『硝子戸の中』)
・要は女一人淋し気に無聊をかこっているように見えなければ良いわけだ。
(出典:森瑤子『クレオパトラの夢 世にも短い物語』)
・若い肉体に、無聊といったら実に耐えきれない無聊であったせいもあろう。
(出典:吉川英治『源頼朝』)
・それがある日、社長が無聊で蔵にあった手文庫を開けてみたと思って下さい。
(出典:松平維秋『松平維秋の仕事』)
類語
・暇(ひま)
意味:自由に使える時間。なすべきことの何もない時間。(出典:デジタル大辞泉)
・手透き(てすき)
意味:することがなくて暇なこと。手のあいていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・手明き(てあき)
意味:する事がなくて暇なこと。手のすいていること。また、その人。非番の者。予備員。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・徒然(つれづれ)
意味:やるべき事がなくて、手持ち無沙汰なさま。所在ないさま。退屈。無聊。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・閑散(かんさん)
意味:ひまで、することのないさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)