漫画
「漫画を読む」などのように使う「漫画」という言葉。
「漫画」は、音読みで「まんが」と読みます。
「漫画」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「漫画」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
漫画の意味
「漫画」には次の二つの意味があります。
1 単純・軽妙な筆致で描かれた、こっけい・誇張・風刺・ナンセンスなどを主とする絵。
2 絵を連続させ、多くは台詞を伴って物語風にしたもの。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
漫画の意味①「単純・軽妙な筆致で描かれた、こっけい・誇張・風刺・ナンセンスなどを主とする絵。」
「漫画」の一つ目の意味は「単純・軽妙な筆致で描かれた、こっけい・誇張・風刺・ナンセンスなどを主とする絵。」です。
社会での出来事などをデフォルメして描いた絵のことです。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・私は滑稽という事がここにいわゆる漫画の本質的条件とは考えていない。
(出典:寺田寅彦『漫画と科学』)
・劣悪な美術と優秀な漫画を比較してみた時には困難を感じさせられる。
(出典:寺田寅彦『漫画と科学』)
・以上のようなものは、私の考えている漫画の中で最も純粋なものである。
(出典:寺田寅彦『漫画と科学』)
・ぼくが爪のアカをほじってる間に、彼はせっせと漫画を描いていたのだ。
(出典:東海林さだお『ショージ君の青春記』)
類語
・滑稽画(こっけいが)
意味:見る人に笑いや意外さを引き起こさせる絵。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・風刺画(ふうしが)
意味:画家がその対象(特定個人,職業,階級,社会の風習,政治的事件,著名な物語や寓話など)を風刺するために,意図的に誇張,逸脱したり,グロテスク化することなく,むしろ客観的に観察し,リアルに表現した作品(出典:世界大百科事典 第2版)
・ポンチ絵(ぽんちえ)
意味:幕末から明治にかけて西洋の風刺画やカリカチュアのスタイルにならって描かれたユーモラスな風刺画に対して使われた。(出典:百科事典マイペディア)
・戯画(ぎが)
意味:戯れに描いた絵。また、誇張したり風刺を交えたりして描いたこっけいな絵。(出典:デジタル大辞泉)
漫画の意味②「絵を連続させ、多くは台詞を伴って物語風にしたもの。」
「漫画」の二つ目の意味は「絵を連続させ、多くは台詞を伴って物語風にしたもの。」です。
絵と台詞で表現された物語のことです。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・男は五分ほど漫画の立ち読みをしたあと、ビニール袋を下げて出てきた。
(出典:奥田英朗『最悪』)
・小説やドラマあるいは漫画に登場する探偵ならば、もちろん知っている。
(出典:森博嗣『G 3 τになるまで待って』)
・と、そういうわけで、この漫画の中で声の掛かるシーンは全部私の経験。
(出典:内田春菊『やられ女の言い分』)
・漫画業界としてはとても惜しい才能が文芸に行かれてしまったわけだ。
(出典:内田春菊『やられ女の言い分』)
類語
・コミック(comic)
意味:(主にストーリー性のある)漫画。また、それを掲載する雑誌や単行本。コミックス。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・劇画(げきが)
意味:画の一形式。ストーリーをもった漫画のうち、描線が動的で、画面の遠近のとり方や背景の描き方などが写実的なもの。(出典:デジタル大辞泉)
・紙芝居(かみしばい)
意味:物語を何枚かの絵にして、劇的に説明を加えていくもの。昭和6年(1931)ごろから、子供相手の飴あめ売り行商の手段として街頭で演じられた。現在では視聴覚教材ともなっている。(出典:デジタル大辞泉)
・物語(ものがたり)
意味:日本の文学形態の一つ。作者の見聞または想像をもととし、人物・事件について人に語る形で叙述した散文の文学作品。(出典:精選版 日本国語大辞典)