滅相もない
「滅相もないことです」などのように使う「滅相もない」という言葉。
「滅相もない」は、音読みで「めっそうもない」と読みます。
「滅相もない」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「滅相もない」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
滅相もないの意味
「滅相もない」には次の意味があります。
・とんでもない。あるべきことではない。相手の言を否定するときにも用いる。(出典:デジタル大辞泉)
「とんでもない」や「程度がはなはだしい」という意味です。
ビジネスなどでは、相手に対して謙遜したり、強い否定をしたりするときに使います。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・すり替えたなんて滅相もない。
(出典:作者不詳/富士正晴訳『金瓶梅(上)』)
・いくら試合とはいえ、あれほどのご身分の方を容赦なく打ち据えるなど滅相もない!
(出典:茅田砂胡『大鷲の誓い デルフィニア戦記外伝』)
・お通は、滅相もないという顔つきで、手も触れない。
(出典:吉川英治『宮本武蔵』)
・「滅相もない」 両手を振って、後ずさりする乃梨子ちゃん。
(出典:今野緒雪『マリア様がみてる 24 仮面のアクトレス』)
・それからやっと方角を見定めるや、滅法もない速度で歩きだしたのだ。
(出典:北杜夫『楡家の人びと (上)』)
・滅法もない怪力をふるって当り前、さもなければこれは恰好な笑い話、ゴシップの種とされた。
(出典:北杜夫『楡家の人びと (上)』)
類語
・とんでもない
意味:滅相もない。(出典:デジタル大辞泉)
・どう致しまして(どういたしまして)
意味:相手のことばに対して、 それをていねいに打ち消しながら返す挨拶。(出典:デジタル大辞泉)
・御粗末様(おそまつさま)
意味:他人に提供したものについて礼を 言われたとき、謙遜の気持ちをこめていう語。(出典:デジタル大辞泉)
・憚り様(はばかりさま)
意味:人の世話になっ たときや少々のことを頼むときなどに言うあいさつの語。(出典:デジタル大辞泉)
・御生憎様(おあいにくさま)
意味:相手の希望に応じられず申し訳ないという気持ちを表す語。(出典:デジタル大辞泉)