満額回答
「今年の春闘は満額回答で終わった」などのように使う「満額回答」という言葉。
「満額回答」は、音読みで「まんがくかいとう」と読みます。
「満額回答」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「満額回答」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
満額回答の意味
「満額回答」には次の意味があります。
・賃金交渉で、労働組合が要求した金額を、会社側がそのまま受け入れて支払うこと。(出典:デジタル大辞泉)
簡単に言うと、従業員側である労働組合が、会社に賃上げやボーナス増額を要求するのに対して、会社がその要求を全てのみ、労働組合側の希望の額、つまり満額を支払うことを約束することです。
反対に、満額の回答を得られなかった場合のことを「満額割れ」と言います。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・電器各社が空前の好況で、組合要求に対して、ほぼ満額回答というかたちでスタートした年末一時金闘争だが、医療の現場では、そのきびしい就労状況でありながら、風は冷たく肌寒いようである。
(出典:加東康一『岳史よ、生命あるかぎり』)
・大手自動車メーカーの春季交渉は、満額回答で決着がついた。
・労働組合は、満額回答を得てもなお、交渉に不満を残していた。
・あの業界は、3年連続で満額回答らしい。
・昨年の労使交渉は、賃上げとボーナスともに満額回答を得ることができた。
・満額回答を得るため、明日労働組合幹部は労使交渉に臨む。
・直近の財政状況を鑑みると、満額回答は難しいだろう。
・満額回答で、大幅賃上げが実現した。