流行
「流行のファッション」などのように使う「流行」という言葉。
「流行」は、「りゅうこう」または「はやり」と読みます。
「流行」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「流行」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
流行の意味
「流行」には次の二つの意味があります。
1 世間に広く行われ、用いられること。服装・言葉・思想など、ある様式や風俗が一時的にもてはやされ、世間に広まること。はやり。
2 病気などが、急速な勢いで世の中に広がること。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味や使い方については下記の通りです。
流行の意味①「世間に広く行われ、用いられること。服装・言葉・思想など、ある様式や風俗が一時的にもてはやされ、世間に広まること。はやり。」
「流行」の一つ目の意味は「世間に広く行われ、用いられること。服装・言葉・思想など、ある様式や風俗が一時的にもてはやされ、世間に広まること。はやり。」です。
わかりやすく言えば「一時的なブーム」のことです。
「流行語」や「流行のファッション」などの場合はこの意味です。
小説などでの具体的な使い方は下記の通り。
使い方・例文
・近いうちに日本国中にライフルの流行を見るであろう。
(出典:服部之総『福沢諭吉』)
・今茶道が流行しているのはその魅力を狙ってのことだと思うのです。
(出典:北大路魯山人『私の作陶体験は先人をかく観る』)
・自殺流行の一つの原因としては、やはり宗教の没落も数えられるかもしれない。
(出典:寺田寅彦『藤棚の陰から』)
・私は近頃流行する言語を拝借して、人生に触れておらんと申しました。
(出典:夏目漱石『文芸の哲学的基礎』)
・当時の青年男女の人気に投じて、随分流行したものです。
(出典:江戸川乱歩『日記帳』)
流行の意味②「病気などが、急速な勢いで世の中に広がること。」
「流行」の二つ目の意味は「病気などが、急速な勢いで世の中に広がること。」です。
この意味では主に感染症について使います。
小説などでの具体的な使い方は下記の通り。
使い方・例文
・町人のひとりが、三年まえ流行した伝染病の話をしだしました。
(出典:楠山正雄『幸福のうわおいぐつ』)
・マスクをかけて歩く人が多いということは感冒が流行している証拠にはならない。
(出典:寺田寅彦『変った話』)
・麻疹の流行がもっけの幸いであったかも知れません。
(出典:岡本綺堂『半七捕物帳』)
・麻疹は昔からあったんですが、今度の大流行は、やはり外国船のおみやげです。
(出典:岡本綺堂『半七捕物帳』)
・私はひどい流行感冒にかかって町の病院へはいっていました。
(出典:平林初之輔『悪魔の聖壇』)