洗い浚い
「洗い浚い伝える」などのように使う「洗い浚い」という言葉。
「洗い浚い」は、訓読みで「あらいざらい」と読みます。
「洗い浚い」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「洗い浚い」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
洗い浚いの意味
「洗い浚い」には次の意味があります。
・残したり隠したりせず、すべてを出すさま。何から何まで全部。残らず。(出典:デジタル大辞泉)
「洗い浚い」をわかりやすくいうと、余すことなく何もかも残らず出すという意味になります。隠しごとをしないで、すべて明らかにするということをあらわす言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・お鳥は来た晩から、洗い浚い身の上ばなしを始めた。
(出典:徳田秋声『足迹』)
・その日は私の持ちものの最後を洗い浚い持たせてやって、金に代えさせ、珪次を存分に御馳走してやりました。
(出典:岡本かの子『扉の彼方へ』)
・そして、お父さんの友人、知人から、出入りの商人まで、洗い浚い質問されたのでしょう?
(出典:内田康夫『浅見光彦殺人事件』)
・隣に立つ幸彦が彼女には洗い浚い告白したと前置きして言った。
(出典:飴村行『粘膜人間』)
・しかし、ユウウツだった。どうせ、父はわが家のことを洗い浚いしゃべっているはずなのである。
(出典:李成『砧をうつ女』)
類語
・余すところなく(あますところなく)
意味:残らず。すべて。(出典:デジタル大辞泉)
・虱潰し(しらみつぶし)
意味:物事を片端から一つ一つ落ちのないように処理すること。(出典:デジタル大辞泉)
・徹底的(てっていてき)
意味:徹底するさま。余すところなくどこまでも十分にするさま。最後まで一貫しているさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・残らず(のこらず)
意味:余すところなく。すべて。(出典:デジタル大辞泉)
・漏れ無く(もれなく)
意味:のこらず。ことごとく。(出典:デジタル大辞泉)