泥縄
「泥縄で勉強する」などのように使う「泥縄」という言葉。
「泥縄」は、訓読みで「どろなわ」と読みます。
「泥縄」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「泥縄」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
泥縄の意味
「泥縄」には次の意味があります。
・事がおこってからあわてて対策を立てたり準備をしたりすること。(出典:デジタル大辞泉)
「泥縄」は「泥棒を捕らえて縄を綯う」という諺の略であり、「何か事態が生じてから、用意したり慌てて対応策を考えたりすること」を意味しています。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・それから泥縄だったけれども、そのへんを駈け回ってトレーニングをした。
(出典:井上ひさし『四十一番の少年』)
・ほとんど泥縄ではあるが、ほかにないというなら仕方がない。
(出典:赤瀬川原平『優柔不断術』)
・これで大部隊を渡そうというのであるから、作戦計画のいかに粗雑かつ泥縄的であったかが知れる。
(出典:半藤一利『ノモンハンの夏』)
・みんな真面目そうな顔して考えてるが、泥縄もええとこや。
(出典:機本伸司『神様のパラドックス』)
・ここまできた以上、たとえ泥縄であれ、山を買う交渉をして、洞窟にもぐる手だてを考えるしかない。
(出典:南里征典『田園調布真紅夫人』)
類語
・一時凌ぎ(いちじしのぎ)
意味:その場だけ取りつくろって苦境を切り抜けること。一時の間に合わせ。(出典:デジタル大辞泉)
・其の場凌ぎ(そのばしのぎ)
意味:あとのことは考えずに、その場だけをとりつくろうこと。また、そうした態度・口実。(出典:デジタル大辞泉)
・当座逃れ(とうざのがれ)
意味:その場をなんとか切り抜けようとすること。その場をつくろって責任をのがれようとすること。(出典:デジタル大辞泉)
・間に合わせ(まにあわせ)
意味:その場をしのぐこと。また、仮にその用に充てるもの。(出典:デジタル大辞泉)
・付け焼き刃(つけやきば)
意味:その場をしのぐために、知識や技術などを一時の間に合わせに習い覚えること。(出典:デジタル大辞泉)