永劫
「永劫の時間」などのように使う「永劫」という言葉。
「永劫」は、音読みで「えいごう」と読みます。
「永劫」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「永劫」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
永劫の意味
「永劫」には次の意味があります。
・非常に長い年月。未来にわたる長い時間。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「劫」は、仏教用語で非常に長い時間を表します。
「永劫」で、永遠に続くようなきわめて長い時間を意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ふたたびその声が聞こえてくるまでに、永劫の時が流れたかと思われた。
(出典:光瀬龍『宇宙のツァラトゥストラ』)
・それは永劫にさめることのないほどの夜であるべきであると思われた。
(出典:葉山嘉樹『海に生くる人々』)
・息を十ばかりつくあいだにちがいないのに、永劫を思わせる長さであった。
(出典:山田風太郎『忍法鞘飛脚』)
・この叙事詩は私の考えるところでは、永劫不滅のものと思われるのです。
(出典:ドストエフスキー/中山省三郎訳『白痴(上)』)
・これらのものは永遠でもなければ、永劫の存在でもありはしなかった。
(出典:ヘッセ/芳賀檀訳『漂泊の人(クヌルプ)』)
類語
・劫(こう)
意味:仏語。きわめて長い時間。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・遼遠(りょうえん)
意味:はるかに遠いこと。ほどとおいこと。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・常磐(ときわ)
意味:常に変わらない岩。転じて、永久に続くこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・連綿(れんめん)
意味:長く続いて絶えないさま。(出典:デジタル大辞泉)
・不磨(ふま)
意味:すりへらないこと。ながく価値を保つこと。(出典:デジタル大辞泉)