気炎
「気炎を上げる」などのように使う「気炎」という言葉。
「気炎」は、音読みで「きえん」と読みます。
「気炎」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「気炎」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
気炎の意味
「気炎」には次の意味があります。
・燃え上がるように盛んな意気。議論などの場で見せる威勢のよさ。(出典:デジタル大辞泉)
「気炎」という言葉をわかりやすく言うと、「熱のこもった発言・議論」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・こういうと気炎をあげるようだが、話していくうちにボロが出るだろう。
(出典:横溝正史『刺青された男』)
・この日は、九人が昼すぎから酒をのみはじめ、大いに気炎をあげていた。
(出典:池波正太郎『剣客商売 12 十番斬り』)
・酒の気炎の中に彼らの姿がゆききするのを見るのが彼の喜びだった。
(出典:ユゴー・ヴィクトル『レ・ミゼラブル』)
・彼等がついた嘘は酒席の気炎にしては質が悪すぎた。
(出典:黒岩重吾『白鳥の王子 ヤマトタケル 4 東征の巻(上)』)
・さて、一同凱歌をあげて帰邸して来て、まず丹波の気炎の虹がかかる。
(出典:山田風太郎『叛旗兵』)
・どうしてもと言うならせめて母親のカリンさんの許しがなくては一歩も墓地へは入れさせないと気炎を吐いたそうです。
(出典:茅田砂胡『デルフィニア戦記 第4巻』)
・とりわけ気炎を吐いたのは、現在の近衛兵団の全指揮権を持っているサング司令官である。
(出典:茅田砂胡『デルフィニア戦記 第3巻 「白亜宮の陰影」』)
・若年の頃のような気炎をもって詩想を得たところもあれば、ふっと無我の境地でつかんだところもある。
(出典:冲方丁『光圀伝』)