気が散る
「気が散って集中できない」などのように使う「気が散る」という言葉。
「気が散る」は、重箱読みで「きがちる」と読みます。
「気が散る」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「気が散る」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
気が散るの意味
「気が散る」には次の意味があります。
・気持が一つに集中しないで、いろいろなことに心がひかれる。注意が散漫になる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「気が散る」とは、気持ちが乱れて落ち着かないことや、他のことに気移りしてしまうことを言います。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・気が散っていたせいか、再開後の成績はあまり芳しくないようだった。
(出典:沼正三『家畜人ヤプー』)
・人の話を聞いているときでも、他のさまざまなことに気が散ることがよくある。
(出典:齋藤孝『「できる人」はどこがちがうのか』)
・原稿を書く時は、気が散るのでテーブルから遠い入口の柱につないだ。
(出典:近藤紘一『サイゴンのいちばん長い日』)
・気が散るように、バスん中じゃあ面白い話でも聞かせてあげるさ。
(出典:西尾維新『新本格魔法少女りすか 2』)
・おれが傍にいては彼女も気が散っていけないだろうと思い、おれはすぐ試写室を出た。
(出典:筒井康隆,横尾忠則『美藝公』)
類語
・散漫(さんまん)
意味:まとまりのないさま。集中力に欠けるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・心散る(こころちる)
意味:関心が次々と移る。心が集中しない。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・散志(さんし)
意味:気が散る。(出典:普及版 字通)
・気移り(きうつり)
意味:関心や注意が一つのところに集中せず、他のものへと移ってゆくこと。(出典:デジタル大辞泉)
・飽き性(あきしょう)
意味:物事に飽きやすい性質。(出典:精選版 日本国語大辞典)