歯痒い
「歯痒い思いをした」などのように使う「歯痒い」という言葉。
「歯痒い」は、訓読みで「はがゆい」と読みます。
「歯痒い」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「歯痒い」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
歯痒いの意味
「歯痒い」には次の意味があります。
・思いどおりにならなくて、いらだたしい。もどかしい。(出典:デジタル大辞泉)
「歯痒い」をわかりやすく言うと「自分の思った通りにならず、イライラすること」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・男はなぜそうしてくれないのかと、女は歯痒がっているのかもしれない。
(出典:渡辺淳一『ひとひらの雪(上)』)
・歯痒そうな表情が、本当にそれでいいはずがないと、そう僕に教えていた。
(出典:相沢沙呼『午前零時のサンドリヨン』)
・女に挑むだけの力も失った男の姿は、あわれで歯痒くて、いら立たしい。
(出典:石川達三『充たされた生活』)
・優等生は他人を気遣わずにいられないが、同時に歯痒いほどに慎重なのだ。
(出典:佐藤賢一『王妃の離婚』)
・そうしてそれを理解してくれない大人達が、ひどく歯痒かった。
(出典:外村繁『澪標』)
類語
・やきもき
意味:あれこれと気をもんでいらいらするさま。(出典:デジタル大辞泉)
・むしゃくしゃ
意味:いらいらして気分が晴れないさま。(出典:デジタル大辞泉)
・焦れったい(じれったい)
意味:物事がなかなか思うようにならないので、いらいらして気持ちが落ち着かない。はがゆい。もどかしい。(出典:デジタル大辞泉)
・焦燥(しょうそう)
意味:いらいらすること。あせること。(出典:デジタル大辞泉)
・業を煮やす(ごうをにやす)
意味:なかなからちがあかずいらだつ。業を沸かす。(出典:精選版 日本国語大辞典)