樹氷
「樹氷を見に行く」などのように使う「樹氷」という言葉。
「樹氷」は、音読みで「じゅひょう」と読みます。
「樹氷」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「樹氷」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
樹氷の意味
「樹氷」には次の意味があります。
・およそ氷点下5度以下に冷却した水蒸気や過冷却の水滴が、樹木などに吹きつけられ凍結してできた氷。(出典:デジタル大辞泉)
樹氷をわかりやすく言うと「樹の枝などに水滴が凍り付いたもの」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・細い枝にふりつもった雪が樹氷となり、陽の光にきらきらと輝いている。
(出典:安部龍太郎『戦国秘譚 神々に告ぐ(上)』)
・しかし天然に見られる樹氷は、非常に複雑な経過をとって出来たものである。
(出典:中谷宇吉郎『樹氷の科学』)
・静寂な冬山をますます静寂にするものは、枝一面に咲いた樹氷の花である。
(出典:中谷宇吉郎『樹氷の科学』)
・樹氷は雪が木に凍りついたものだといってしまえば、それだけのことである。
(出典:中谷宇吉郎『樹氷の科学』)
・しかしそのことは樹氷が科学の対象にならないということではない。
(出典:中谷宇吉郎『樹氷の科学』)
類語
・霧氷(むひょう)
意味:冷たい霧や雲が樹木や建物などに吹き付けたとき、表面に付着する氷。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
・雨氷(うひょう)
意味:氷点近く、あるいは氷点下に過冷却した雨滴が、地面や地物に凍り付いたもの(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
・雪の花(ゆきのはな)
意味:雪を花に見立てていう語。また、雪の中に咲いている花。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・寒松(かんしょう)
意味:冬の松。冬の寒気に耐える松。転じて、節義をまげないことのたとえにも用いられる。(出典:精選版 日本国語大辞典)