権謀術数
「権謀術数渦巻く」などのように使う「権謀術数」という言葉。
「権謀術数」は、音読みで「けんぼうじゅっすう」と読みます。
「権謀術数」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「権謀術数」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
権謀術数の意味
「権謀術数」には次の意味があります。
・相手をたくみにあざむくはかりごと。種々の計略をめぐらすこと。権謀術策。けんすう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「権謀術数渦巻く」とは「相手をたくみにあざむくはかりごとや計略が激しく入り乱れる」という意味です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・武将という権謀術数の世界におれば、お人よしの貴族の子などはおだてられてやがては殺されるがおち《・・》であろう。
(出典:司馬遼太郎『国盗り物語』)
・過去四十余年、熾烈な権力の争いや権謀術数が渦巻き、繰り返されて来ている。
(出典:山崎豊子『華麗なる一族 下』)
・日記を読む限り権謀術数とは無縁な淡々とした生き方しか浮かんでこないのである。
(出典:星亮一『最後の幕臣 小栗上野介』)
・彼が才能を発揮したのは政治や軍事、そして権謀術数であった。
(出典:浅井ラボ『されど罪人は竜と踊る』)
・権謀術数の乱世であればこそ、武士は、武士を観る目を持たねばならぬ。
(出典:柴田錬三郎『われら九人の戦鬼 (下)』)
類語
・手練(てれん)
意味:人をだましてあやつる技巧・方法。手管。(出典:デジタル大辞泉)
・虚々実々(きょきょじつじつ)
意味:相手の備えの堅いところを避け、すきをねらい、互いに計略や秘術の限りを尽くして戦うこと。虚実。(出典:デジタル大辞泉)
・奸計(かんけい)
意味:悪いはかりごと。悪だくみ。(出典:デジタル大辞泉)
・謀る(たばかる)
意味:計略をめぐらしてだます。たぶらかす。(出典:デジタル大辞泉)
・奸策(かんさく)
意味:人を陥れるためのはかりごと。わるだくみ。奸計。(出典:デジタル大辞泉)