案の定
「案の定、雨が降ってきた」などのように使う「案の定」という言葉。
「案の定」は、音読みで「あんのじょう」と読みます。
「案の定」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「案の定」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
案の定の意味
「案の定」には次の意味があります。
・予想していたとおりに事が運ぶさま。果たして。(出典:デジタル大辞泉)
「案の定」をわかりやすく言うと、前もって考えたり、見積っていた通りに物事が進むことを意味する言葉になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・表にして一応すべての問題に目を通してみたが、案の定ぼくにはちんぷんかんぷんであった。
(出典:原田宗典『はたらく青年』)
・案の定、奴は僕を追って窓から跳躍し、恐れもせずに飛びかかってきた。
(出典:山本弘『まだ見ぬ冬の悲しみも』)
・だから着替えをせずお店に出ていると、園田課長が案の定寄って来た。
(出典:山本文緒『きっと君は泣く』)
・何か言いたそうだなと思ったら、案の定彼女は意を決したように口を開いた。
(出典:山本文緒『プラナリア』)
・そして目が覚めたと思ったら案の定もう昼になっていることに気がついた。
(出典:京極夏彦『鉄鼠の檻』)
類語
・思い通り(おもいどおり)
意味:思っていたとおりになること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・矢張り(やはり)
意味:予測したとおりになるさま。案の定。やっぱり。(出典:デジタル大辞泉)
・果して(はたして)
意味:結末が予期したとおりであるさま。思ったとおり。案の定。(出典:デジタル大辞泉)
・想定内(そうていない)
意味:事前に予想した範囲の内に収まっていること。(出典:デジタル大辞泉)
・さてこそ
意味: 予感が適中したことへの驚きを表わす。やっぱり。これは大変。(出典:精選版 日本国語大辞典)