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某とは?意味、類語、使い方・例文をわかりやすく解説

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「某作曲家」などのように使う「某」という言葉。

「某」は、音読みで「ぼう」と読みます。

「某」とは、どのような意味の言葉でしょうか?

この記事では「某」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。

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某の意味

「某」には次の二つの意味があります。

1 その人物の名前、その場所・時などが不明であるか、またはわざと示さない場合に代わりに用いる語。
2  一人称の人代名詞。男性が自分をへりくだっていう。わたくし。それがし。(出典:デジタル大辞泉)

それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。

某の意味①「その人物の名前、その場所・時などが不明であるか、またはわざと示さない場合に代わりに用いる語。」

「某」の一つ目の意味は「その人物の名前、その場所・時などが不明であるか、またはわざと示さない場合に代わりに用いる語。」です。

「某作曲家」だと「とある作曲家」という意味になります。
また、意図的に名前を出したくない場合に「某~」と使うこともあります。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・彼女は善良な性質の娘で近くこの市の青年と結婚する筈であった。
(出典:小酒井不木『「マリー・ロオジェ事件」の研究』)

・急ぎ皺を延ばして見みると、これは既に一年半も前の東京の新聞であつた。
(出典:押川春浪『海島冒険奇譚 海底軍艦』)

・彼女は私の家へ来る前に青山の軍人の家に奉公していたといった。
(出典:岡本綺堂『二階から』)

・わざと順平の子だといいならして、生徒の子供が美津子の腹から出た。
(出典:織田作之助『放浪』)

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類語

誰それ(だれそれ)
意味:名のわからないときに人をさしたりする語。(出典:デジタル大辞泉)

ホニャララ
意味:伏せ字部分や、穴埋め問題の空白部分を読むときなどに用いられる語。(出典:デジタル大辞泉)

とある
意味:たまたま行き合わせた物事であることを示す。(出典:デジタル大辞泉)

誰誰(だれだれ)
意味:不特定の単数の人をさす。(出典:精選版 日本国語大辞典)

某の意味②「一人称の人代名詞。男性が自分をへりくだっていう。わたくし。それがし。」

「某」の二つ目の意味は「一人称の人代名詞。男性が自分をへりくだっていう。わたくし。それがし。」です。

この場合「それがし」と読むことも多いです。
「私」や「僕」と同じように、自分のことを指す言葉です。
昔の言葉なので、時代劇などでよく使われます。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・貴殿と同盟になることはの方より見る時はむしろかえって歩が悪いのじゃ。
(出典:国枝史郎『蔦葛木曽棧』)

・一度ならず二度までものために捉らえられ、恥ずかしいとは思わぬか。
(出典:国枝史郎『蔦葛木曽棧』)

はこの技術家と特に親交があって、将来はこの人に経営させる口約もしたのだそうである。
(出典:宮本百合子『くちなし』)

・当時この話遠近に伝わりて、人はみな「は狐に魅されたり」と称せり。
(出典:井上円了『おばけの正体』)

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類語

私(わたし)
意味:一人称の人代名詞。(出典:デジタル大辞泉)

我(われ)
意味:自分。自己。(出典:デジタル大辞泉)

己(おのれ)
意味:一人称の人代名詞。卑下して用いることが多い。(出典:デジタル大辞泉)

乃公(だいこう)
意味:目上の男子が目下の者に向かって、あるいはみずからを尊大にいう。(出典:精選版 日本国語大辞典)

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