板挟み
「義理と人情の板挟み」などのように使う「板挟み」という言葉。
「板挟み」は、訓読みで「いたばさみ」と読みます。
「板挟み」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「板挟み」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
板挟みの意味
「板挟み」には次の意味があります。
・対立する二者の間に立ってどちらに付くこともできず、苦しむこと。(出典:デジタル大辞泉)
「板挟み」という言葉を簡単に言うと「二つのものに挟まれて苦しむ」という意味です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・しかしその愛情故に藩主の臣下としては常に相反する感情に板挟みになった。
(出典:池上永一 『テンペスト2 花風の巻』)
・どの道、学園都市と敵対勢力の板挟みにされた彼に、もはや明日などない。
(出典:鎌池和馬 『とある魔術の禁書目録 第5巻』)
・作者は板挟になったと、自分で書いていますね。
(出典:リルケ・ライネル・マリア 『家常茶飯 附・現代思想』)
・それでも人が好かったという彼女はクラスメイト達を告発できず、板挟みになって自殺してしまったのか。
(出典:奈須きのこ 『空の境界 (下)』)
・上司と現場の板挟みになり、彼自身も困っているのだろう。
(出典:奥田英朗 『邪魔』)
類語
・ジレンマ
意味:二つの相反する事柄の板挟みになること。(出典:デジタル大辞泉)
・二律背反(にりつはいはん)
意味:どちらも妥当な命題同士が、互いに矛盾する状態にあること。互いに矛盾する二つのものが存在すること。(出典:四字熟語を知る辞典)
・窮地(きゅうち)
意味:追い詰められて逃げ場のない苦しい状態や立ち場。(出典:デジタル大辞泉)
・苦境(くきょう)
意味:苦しい立場。苦しい境遇。(出典:デジタル大辞泉)
・挟撃(はさみうち)
意味:二つの物事にはさまれてどちらにも動けないような状態をいう。
(出典:精選版 日本国語大辞典)