板前
「板前が寿司を握る」などのように使う「板前」という言葉。
「板前」は、訓読みで「いたまえ」と読みます。
「板前」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「板前」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
板前の意味
「板前」には次の意味があります。
・日本料理の調理人。(出典:百科事典マイペディア)
板はまな板のことを指しており、まな板の前に座して調理する儀礼があったことからできた言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・八千代ちゃんのお母さんが板前さんに話しているのを聞いちゃったのさ。
(出典:平岩弓枝『黒い扇』)
・材料は吟味の上にも吟味していると板前さんも自信を持っているんです。
(出典:平岩弓枝『御宿かわせみ 24 春の高瀬舟』)
・腕のいい板前だと言ってくれる人が何人かいれば、俺はそれで充分だ。
(出典:半村良『闇の中の哄笑』)
・その板前の話に簡単に乗った自分も、信じられない世間知らずだった。
(出典:山田太一『遠くの声を捜して』)
・ちょうど中途半端な時間で板前も自分の部屋へ入って一休みしていた。
(出典:平岩弓枝『御宿かわせみ 3 水郷から来た女』)
・「さあ、気がつきませんでしたけれど」 板前は無関心な表情で答えた。
(出典:森村誠一『棟居刑事の情熱』)
・この舟の後ろには、板前を乗せた料理舟がぴったりと寄り添っていたのだ。
(出典:林真理子『ロストワールド』)
・大学へ行くよりは、板前になりたいので、どこか御紹介いただけませんか。
(出典:梶山季之『那覇心中』)