有責
「有責配偶者」などのように使う「有責」という言葉。
「有責」は、音読みで「ゆうせき」と読みます。
「有責」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「有責」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
有責の意味
「有責」には次の意味があります。
・自分の言行について責任を有すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
分かりやすくいうと「責任がある」ことを意味します。ある行為について、責任の有無が問われる際に使われる言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・殺人を犯した科とがで捕まった者は、法律によってその有責性を量られて罰せられます。
(出典:有栖川有栖『朱色の研究』)
・第二は、心中事件で生き残った者のように、加害者に対して同等の有責性のある被害者である。第三は、加害者よりも、もっと責任のある被害者で、第四は、もっとも有責性の強い被害者である。
(出典:中村希明『犯罪の心理学』)
・最大の問題は、日本の裁判所が有責配偶者、すなわち、離婚の原因を作った側からの離婚請求をほとんど認めようとしなかった点だ。
(出典:木村晋介『八丈島のロックンロール ―キムラ弁護士事件帖』)
・最後の五つ目は『最も有責性がある被害者』で、これはすなわち、正当防衛でダメージを受けた被害者を指します。
(出典:有栖川有栖『ダリの繭』)
・罰せられない殺人がたくさんあっては困りものだが、同時に、罰するにはあまりにも気の毒な、法的に有責な殺人も多い。
(出典:森村誠一『精神分析殺人事件』)
・といって洞爺丸の補償金など、なおさらあてに出来ず、むしろ国鉄の有責・無責の決まらぬうち示談に持ちこむのが精一杯で、遺族会の大勢も、傾くところは同じであろう。
(出典:中井英夫『虚無への供物』)
・大抵の場合、女の子だったらお母さんの方に行くでしょ。どっちが有責でも。
(出典:竹宮ゆゆこ『とらドラ! 第10巻』)
・ベンジャミン・メンデルソーンという学者が提唱したもので、そこで被害者の有責性という概念が唱えられています。
(出典:有栖川有栖『ダリの繭』)