書き入れ時
「土日は書き入れ時」などのように使う「書き入れ時」という言葉。
「書き入れ時」は、訓読みで「かきいれどき」と読みます。
「書き入れ時」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「書き入れ時」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
書き入れ時の意味
「書き入れ時」には次の意味があります。
・《帳簿の書き入れに忙しい時の意から》商店などで売れ行きがよく、最も利益の上がる時。利益の多い時。(出典:デジタル大辞泉)
「書き入れ時」をわかりやすく言うと「お店などで売上が高くなる時期」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・これに反して、大陸の商・工・農業のほうは、まさに書き入れ時であった。
(出典:チャペック/樹下節訳『山椒魚戦争』)
・特にクリスマスシーズンは一年でも最大の書き入れ時だ。
(出典:楡周平『フェイク』)
・国鉄としても、書き入れ時であるから遊休車両まで動員して精一杯の増発をする。
(出典:宮脇俊三『汽車旅12カ月』)
・今は河童壺のご開帳で年に一度の書き入れ時だのに、あんな単価の安い学生の団体、とったらいかんべや。
(出典:田中啓文『私立伝奇学園高等学校民俗学研究会その1 蓬來洞の研究』)
・そこで夏休みは書き入れ時で、信濃追分に引籠るといえば仕事ばかりしているようだが、実はそうでもない。
(出典:福永武彦『第一随筆集 別れの歌』)
・書き入れ時は夜の十時から一時の間。
(出典:乃南アサ『冷たい誘惑』)
・正月の書き入れ時もとくに過ぎた温泉場は、湯治客も少なく、ひっそりとして物音ひとつしなかった。
(出典:江戸川乱歩『江戸川乱歩全短編1 本格推理I』)
・今が書き入れ時である。
(出典:中谷宇吉郎『大雪山二題』)