普請
「普請工事をおこなう」などのように使う「普請」という言葉。
「普請」は、音読みで「ふしん」と読みます。
「普請」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「普請」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
普請の意味
「普請」には次の意味があります。
・ 道・橋などの土木工事。のち、建築工事一般もいう。(出典:デジタル大辞泉)
仏語として、禅宗の寺で多くの人々に請い労役に従事してもらうときにも使われることがあります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・父親が大工をしていたので、伊三次も普請現場の前は素通りができない。
(出典:宇江佐真理『髪結い伊三次捕物余話 黒く塗れ』)
・公儀の許しを得た以上、建築普請に遅滞は許されない。
(出典:池宮彰一郎『四十七人の刺客(下)』)
・其で、建築に与る人が神に仮装して、普請始めなどに出た習慣が出来た。
(出典:折口信夫『雪の島』)
・家の修理や普請が一段落したころには、はや、梅雨の季節に入っていた。
(出典:田辺聖子『新源氏物語』)
・そしてまた橋普請のところへ来ると、昨日と同じやうに俥を担いでやつた。
(出典:薄田泣菫『茶話』)
類語
・建築(けんちく)
意味:家屋などの建物を、土台からつくり上げること。(出典:デジタル大辞泉)
・建造(けんぞう)
意味:建物や船、組織などをつくること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・作事(さくじ)
意味:家屋などを造ったり修理したりすること。(出典:デジタル大辞泉)
・造作(ぞうさく)
意味:家を建てること。(出典:デジタル大辞泉)
・築造(ちくぞう)
意味:土手・ダム・石垣などを築いてつくること。(出典:デジタル大辞泉)