晦渋
「晦渋な文章」などのように使う「晦渋」という言葉。
「晦渋」は、音読みで「かいじゅう」と読みます。
「晦渋」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「晦渋」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
晦渋の意味
「晦渋」には次の意味があります。
・言葉や文章がむずかしく意味がわかりにくいこと。(出典:デジタル大辞泉)
難解で読むのに苦労する文章などに対して使います。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・しかしそれはもう晦渋な深い思想となりおわった。
(出典:小林秀雄 『モオツァルト』)
・此所の文は少し晦渋である。
(出典:森鴎外 『伊沢蘭軒』)
・また難解で晦渋な文にお目にかかると、ニセモノじゃないかとまず疑うようになったのも、そのためである。
(出典:星新一 『きまぐれ博物誌』)
・実際、氏の表現は奇峭であり、晦渋である。
(出典:中島敦 『鏡花氏の文章』)
・中に意味の取りにくい晦渋な難物の混じつてゐるのもその為である。
(出典:平野万里 『晶子鑑賞』)
類語
・茫茫(ぼうぼう)
意味:物事に対する気構えや考え方がはっきりせず、ぼんやりしているさま。
(出典:精選版 日本国語大辞典)
・不明瞭(ふめいりょう)
意味:はっきりしないこと。あいまいなこと。(出典:デジタル大辞泉)
・難解(なんかい)
意味:わかりにくいこと。むずかしいこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・曖昧模糊(あいまいもこ)
意味:物事の内容・意味がはっきりせず、ぼんやりしているさま。(出典:デジタル大辞泉)
・空漠(くうばく)
意味:漠然としてとらえどころがないさま。(出典:デジタル大辞泉)