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時化るとは?意味、類語、使い方・例文をわかりやすく解説

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時化る

「海が時化る」などのように使う「時化る」という言葉。

「時化る」は、当て字で「しける」と読みます。

「時化る」とは、どのような意味の言葉でしょうか?

この記事では「時化る」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。

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時化るの意味

「時化る」には次の三つの意味があります。

1 風雨が強く、海が荒れる。また、海が荒れて不漁になる。
2 金回りが悪くなる。けちけちする。
3 気持ちが落ち込む。しょげる。ふさぎ込む。
(出典:デジタル大辞泉)

それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。

時化るの意味①「風雨が強く、海が荒れる。また、海が荒れて不漁になる。」

「時化る」の一つ目の意味は「風雨が強く、海が荒れる。また、海が荒れて不漁になる。」です。

言い換えると、船の航行や操業が妨げられるほど、雨などを伴う強い風で波が高くなっている海、または海がそのような状態のために魚が獲れないことを言います。
「湿気」を活用させた「湿気る」と同語源とされていますが、こちらは「湿気を帯びる。しっける。」ことを表しており、意味が異なります。
以前は「空が曇る」という意味の言葉でしたが、空が曇ると海が荒れて不漁になることから、現在の意味で用いられるようになったと考えられています。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・風にも時折海の匂いが嗅がれ、海が時化ると、沢山の鴎がのがれてきて、そこらの田に下りた。
(出典:三島由紀夫『金閣寺』)

・このまま海も時化ることなく、万福の国(ルーディルン)に辿り着けるだろうよ。
(出典:深草小夜子『悪魔の皇子 アストロッド・サーガ』)

・六月からウニ採りがはじまり、やがてイカ漁が北風で海が時化る十二月までつづく。
(出典:石井代蔵『千代の富士一代』)

類語

荒れる(あれる)
意味:風・波・天候などが穏やかでなくなる。(出典:デジタル大辞泉)

崩れる(くずれる)
意味:天気が悪くなる。(出典:デジタル大辞泉)

荒れ狂う(あれくるう)
意味:風や波などが、ひどく荒れさわぐ。(出典:デジタル大辞泉)

時化るの意味②「金回りが悪くなる。けちけちする。」

「時化る」の二つ目の意味は「金回りが悪くなる。けちけちする。」です。

言い換えると、商売等が上手くいっておらず、懐具合が悪くお金を出し渋ることを言います。
興行などで、客足が悪いことを言い表す場合にも用いられます。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・不景気で、どこも時化た話ばかりだ。

時化た商売してんじゃねーよ。

・(お金を受け取って)たったこれだけ?しけてんなー。

類語

けちる
意味:出しおしむ。けちけちする。(出典:デジタル大辞泉)

出し惜しむ(だしおしむ)
意味:金銭や物品などを惜しんで、なかなか出さないでいる。出ししぶる。けちけちする。(出典:デジタル大辞泉)

出し渋る(だししぶる)
意味:ためらって、気持ちよく出そうとしないでいる。金品などを出し惜しむ。(出典:デジタル大辞泉)

時化るの意味③「気持ちが落ち込む。しょげる。ふさぎ込む。」

「時化る」の三つ目の意味は「気持ちが落ち込む。しょげる。ふさぎ込む。」です。

言い換えると、気分が落ち込み、前向きでなくなることを言います。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・なんてしけた顔してるの!元気出しなさいよ。

しけた面しやがって。

・相当なショックを受けたのか、彼はすっかり時化た様子だった。

類語

悄気る(しょげる)
意味:失敗や失望でがっかりして、元気がなくなる。しゅんとなる。(出典:デジタル大辞泉)

めげる
意味:気が弱る。元気がなくなる。ひるむ。萎縮(いしゅく)する。(出典:精選版 日本国語大辞典)

しょぼくれる
意味:元気がなく、みじめなようすである。(出典:デジタル大辞泉)

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