新規
「新規のお客さん」などのように使う「新規」という言葉。
「新規」は、音読みで「しんき」と読みます。
「新規」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「新規」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
新規の意味
「新規」には次の三つの意味があります。
1 新しく事をすること。また、そのさま。
2 飲食店などで、新しい客。
3 新しい規則。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
新規の意味①「新しく事をすること。また、そのさま。」
「新規」の一つ目の意味は「新しく事をすること。また、そのさま。」です。
主に新しく出来たもの、初めて出来たものなどによく使われます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・その点では、私が今まで一度もやったことのない全く新規の開店であった。
(出典:半村良『聖母伝説』)
・二十年来慣れたことすら出来ないものを、これから新規に何が出来よう。
(出典:島崎藤村『破戒』)
・残念だけれど、新規の場所へ移転する、という命令を出したのである。
(出典:佐藤垢石『採峰徘菌愚』)
類語
・目新しい(めあたらしい)
意味:見たことがないような新しさがある。(出典:デジタル大辞泉)
・新装(しんそう)
意味:飾りつけや設備などを新しくすること。(出典:デジタル大辞泉)
・新味(しんみ)
意味:これまでとはちがった新しいおもむき。(出典:精選版 日本国語大辞典)
新規の意味②「飲食店などで、新しい客。」
「新規」の二つ目の意味は「飲食店などで、新しい客。」です。
初めてお店などに来るお客さんのことを「新規」を用いて、「新規の方」、「ご新規のお客様」などと使います。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・かれは、錯綜する新規の管理業務からの要求に嬉しい悲鳴をあげていた。
(出典:ハインライン『デリラと宇宙野郎たち』)
・第一昨夜は新規のお客で、若い御婦人などはお宿とまりになりませんでしたよ。
(出典:松本泰『緑衣の女』)
・新規の客には、客の好みをよく聞いてそれに合ったホストをつける。
(出典:東海林さだお『ショージ君のにっぽん拝見』)
類語
・新参(しんざん)
意味:あらたに仕えること。新しく奉公に来たこと。また、その人。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・新入(しんにゅう)
意味:新しく仲間入りすること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・新顔(しんがお)
意味:その社会に新しく仲間入りした人。(出典:デジタル大辞泉)
新規の意味③「新しい規則。」
「新規」の三つ目の意味は「新しい規則。」です。
規則などが新しく制定されることを「新規」と言います。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・しかしこいつばかりはその私にもまったく新規なものでした。
(出典:A・C・ドイル『新潮文庫 シャーロックホームズ全集 踊る人形』)
・職場の意向で就業規則について新規のお知らせが来た。
・新規届け出を作成する。
類語
・新令(しんれい)
意味:新しく制定、発布された法令。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・新法(しんぽう)
意味:新しく制定した法令。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・新式(しんしき)
意味:新しい法式。新たに定めた規則。(出典:精選版 日本国語大辞典)