新春
「新春初売りセール」などのように使う「新春」という言葉。
「新春」は、音読みで「しんしゅん」と読みます。
「新春」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「新春」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
新春の意味
「新春」には次の意味があります。
・新年。初春。正月。(出典:デジタル大辞泉)
言い換えると、新しい年という意味です。
陰暦で1月は春に当たり、ちょうど正月を迎えるころが春の始まりであったことから、「新春」と言われるようになりました。
和歌では、新年の季語になります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・歳末には、新春用の原稿の約束を果さねばならないが何も手につかない。
(出典:五味康祐『五味康祐オーディオ遍歴』)
・音楽の遊びをされるのでもなく、常の新春に変わったことばかりであった。
(出典:与謝野晶子『源氏物語』)
・まずこんな事でも竹を新春の芽出度いものとする価値は充分に認められます。
(出典:牧野富太郎『植物記』)
・新春の祝賀には新しい女夫が打揃うて殿の館に參殿しようといふ次第だ。
(出典:伊藤左千夫『古代之少女』)
・昭和十二年の新春を、志功はこれまでになかったほど高揚した気分で迎えた。
(出典:長部日出『鬼が来た 棟方志功伝(上)』)
・それと一緒に、いかにも新春らしい生菓子をいくつか包んでもらった。
(出典:林真理子『美食倶楽部』)
・新春となったが、源氏の心は悲しみに閉ざされて、年賀の人々に会う気もしない。
(出典:田辺聖子『新源氏物語』)
・松は千代も変らぬ常磐木でして新春にまずその色を愛でたものです。
(出典:牧野富太郎『植物記』)