敢行
「大陸縦断を敢行する」などのように使う「敢行」という言葉。
「敢行」は、音読みで「かんこう」と読みます。
「敢行」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「敢行」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
敢行の意味
「敢行」には次の意味があります。
・悪条件を押し切って行うこと。無理を承知で思い切って行うこと。(出典:デジタル大辞泉)
難しい条件の中でも思い切って行うことを指します。
似た言葉で「決行」「断行」「強行」などがありますが、「決行」は予定されていたものを思い切って行動すること、「断行」は周囲の反対を押し切ってでも行うこと、「強行」は断行より少々手荒い方法で行うことを指すので、それぞれ意味合いが異なります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・同様の作戦が、常陸市を七区域に分けた全作戦地域で同時に敢行された。
(出典:打海文三『裸者と裸者(上) 孤児部隊の世界永久戦争』)
・この大冒険を自分ひとりで自由に敢行することができるからであった。
(出典:アシモフ/川口正吉訳『暗黒星雲のかなたに』)
・船長の私以下十数名が様子を見に上陸を敢行することにした。
(出典:倉橋由美子『倉橋由美子の怪奇掌篇』)
・まだ埋めきっていない穴を巧みに避けて、見事に着陸を敢行したのである。
(出典:菊地秀行『トレジャー・ハンター18 エイリアン黒死帝国 下』)
・なんとか名誉の撤退を敢行したものの、ずっと意識不明だったのだ。
(出典:吉野匠『レイン2 招かれざる帰還』)
類語
・冒す(おかす)
意味:危険や困難を覚悟のうえで、あえてする。(出典:デジタル大辞泉)
・決行(けっこう)
意味:思い切って実行すること。(出典:デジタル大辞泉)
・断行(だんこう)
意味:困難や反対を押しきって強い態度で実行すること。(出典:デジタル大辞泉)
・強行(きょうこう)
意味:無理を押しきって強引に行うこと。(出典:デジタル大辞泉)
・挙行(きょこう)
意味:儀式や行事などをとり行うこと。(出典:デジタル大辞泉)