改め
「素性改め」などのように使う「改め」という言葉。
「改め」は、訓読みで「あらため」と読みます。
「改め」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「改め」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
改めの意味
「改め」には次の二つの意味があります。
1改めること。新しいものに替えること。
2(多く、他の語のあとに付いて)取り調べること。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
改めの意味①「改めること。新しいものに替えること。」
「改め」の一つ目の意味は「改めること。新しいものに替えること。」です。
新しいものに替えることに加え、「改めまして」などのように話の一区切りなどにも用いられます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そしてこれを機に名もジョウゼフ・コンラッドとイギリスふうに改めた。
(出典:コンラッド/井内雄四郎訳『密偵』)
・まさか心の底から自分に対する姿勢を改めたのだとは達也も思っていない。
(出典:佐島勤『魔法科高校の劣等生 11 来訪者編 <下>』)
・男性の「男らしい」といふ世俗的な標準を何よりも改めなくてはならぬ。
(出典:岸田国士『日本人とは?』)
・たかが馬鹿声ひとつだというのに、連中は見方を改め始めたわけである。
(出典:佐藤賢一『王妃の離婚』)
類語
・手直し(てなおし)
意味:一応できあがったあとで、不完全な部分を直すこと。(出典:デジタル大辞泉)
・一新(いっしん)
意味:すっかり新しくなること。また、古いものを改めて、すべてのことを新しくすること。(出典:精選版 日本語大辞典)
・モディフィケーション
意味:部分的な変更や修正。(出典:デジタル大辞泉)
・是正(ぜせい)
意味:悪い点やまちがっている箇所を改めること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
改めの意味②「(多く、他の語のあとに付いて)取り調べること。」
「改め」の二つ目の意味は「(多く、他の語のあとに付いて)取り調べること。」です。
「素性改め」や「関所改め」などのように、開示を求める際に多く用いられます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・その他には包みを開いて中を改め元に戻した様子のリボンのかかった小函。
(出典:和田はつ子『薬師』)
・我々のトランクの底までみんな改めたが、例の鍵も現れてこなかった。
(出典:坂口安吾『不連続殺人事件』)
・彼女は一個一個の土器を念入りに改めながら、唇をわずかに動かしていた。
(出典:ディック/仁賀克雄訳『宇宙の操り人形』)
・最後の犠牲者が出た家で部屋を改めながら、シルフィードは首を捻った。
(出典:ヤマグチノボル『ゼロの使い魔 外伝 タバサの冒険 1』)
類語
・尋問(じんもん)
意味:問いただすこと。取り調べとして口頭で質問すること。(出典:デジタル大辞泉)
・洗う(あらう)
意味:隠れている事柄を調べあげる。(出典:デジタル大辞泉)
・確認(かくにん)
意味:はっきり認めること。また、そうであることをはっきりたしかめること。(出典:デジタル大辞泉)
・捜査(そうさ)
意味:捜して調べること。(出典:デジタル大辞泉)