指南
「剣道を指南する」などのように使う「指南」という言葉。
「指南」は、音読みで「しなん」と読みます。
「指南」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「指南」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
指南の意味
「指南」には次の意味があります。
・武術・芸能などを教え示すこと。指導すること。また、その人。(出典:デジタル大辞泉)
「指南」の「指」はゆびさすことや指し示す事を意味し、「南」は方角のみなみ方向を意味します。「指南」は歯車の仕掛けで上に備えられた人形の指が南に向くように作られた指南車に由来しており、特に武術や芸能などについて教えること、指導することを指す言葉として使われています。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そこへ二十歳前後の若い僧が来て、棒を指南していると云うのである。
(出典:森鴎外『護持院原の敵討』)
・しかし僕のために説明の労をとり、空からの観察の良き指南役であった。
(出典:坂口安吾『新春・日本の空を飛ぶ』)
・とても剣道の指南などをするほどの腕前があった人ではないのであります。
(出典:三田村鳶魚『話に聞いた近藤勇』)
・けれど、自分の恋ができなくても、他人の恋の指南役にはなれるだろうか。
(出典:谷瑞恵『伯爵と妖精 第12巻 紳士の射止めかた教えます』)
・実用流とは実戦的な武芸を指南する流派として、最近人気が高いという。
(出典:宇江佐真理『髪結い伊三次捕物余話 君を乗せる舟』)
類語
・コーチ(こーち)
意味:運動競技の技術などについて指導・助言すること。また、その人。(出典:デジタル大辞泉)
・指導(しどう)
意味:ある目的・方向に向かって教え導くこと。(出典:デジタル大辞泉)
・チューター(ちゅーたー)
意味:個人指導の教師。(出典:デジタル大辞泉)
・教育(きょういく)
意味:ある人間を望ましい姿に変化させるために、身心両面にわたって、意図的、計画的に働きかけること。知識の啓発、技能の教授、人間性の涵養(かんよう)などを図り、その人のもつ能力を伸ばそうと試みること。(出典:デジタル大辞泉)
・エデュケーション(えでゅけーしょん)
意味:教育。(出典:デジタル大辞泉)