拙宅
「拙宅へお越しください」などのように使う「拙宅」という言葉。
「拙宅」は、音読みで「せったく」と読みます。
「拙宅」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「拙宅」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
拙宅の意味
「拙宅」には次の意味があります。
・自分の家をへりくだっていう語。拙家。(出典:デジタル大辞泉)
つまり、「拙宅」とは「自分の家を謙遜して言うための言葉」です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・お手紙を差し上げたのは、一度拙宅にお招きいたしたく思ったからです。
(出典:小野不由美『屍鬼(下)』)
・どなたに対しても拙宅にひきよせる魅力のないことはよく心得ております。
(出典:オースティン/伊吹知勢訳『高慢と偏見(下)』)
・だが、まぎれもなく拙宅で今鳴っているのはこんな私の人生の哀歓をこめた音だ。
(出典:五味康祐『五味康祐オーディオ遍歴』)
・まったく偶然にも、もう八年もまえ、何かの用で拙宅に遊びにきたことのある女性であった。
(出典:北杜夫『マンボウ響躁曲 地中海・南太平洋の旅』)
・君はこんな夜中にわざわざ見下すために、馬鹿にするために拙宅にやってきた訳?
(出典:町田康『パンク侍、斬られて候』)
類語
・拙家(せっか)
意味:自分の家をへりくだっていう語。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・陋宅(ろうたく)
意味:自分の家をへりくだっていう語。(出典:デジタル大辞泉)
・弊宅(へいたく)
意味:自分の家をへりくだっていう語。(出典:デジタル大辞泉)
・矮屋(わいおく)
意味:低く小さい家屋。矮舎。また、自分の家をへりくだっていう語。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・小宅(しょうたく)
意味:小さい家。また、自分の家をへりくだっていう語。(出典:精選版 日本国語大辞典)