折しも
「折しも大学では、会議が行われていた」などのように使う「折しも」という言葉。
「折しも」は、訓読みで「おりしも」と読みます。
「折しも」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「折しも」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
折しもの意味
「折しも」には次の意味があります。
・ちょうどそのとき。折から。折も折。連体修飾語の付くこともあるが、副詞的に用いられる場合が多い。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「折しも」とはつまり、「まさにその時」という意味です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・折しも彼女はブリッジで勤務中のスコットと話をしているところだった。
(出典:J・ブリッシュ『スター・トレックTV版(全12巻) 6 禁断のパラダイス』)
・府堂のうちでは折しも文武の百官が集まって、大会議中のところだった。
(出典:吉川英治『三国志』)
・折しも垣根の向う、中空を見ると、月がちょうど出てきたところである。
(出典:大岡信『名句歌ごよみ〔夏〕』)
・折しもアメリカでは、アメリカ国内での航空戦国時代が終息しつつあった。
(出典:谷川一巳『世界の「空港」物語』)
・折しも二人がいる公園の広場に、輝く神威の戦車が降り立ったところであった。
(出典:虚淵玄『Fate/Zero Vol.3 「散りゆく者たち」』)
類語
・折柄(おりから)
意味:ちょうどその時。おりしも。ちょうど。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・矢先(やさき)
意味:物事が始まろうとする、ちょうどそのとき。(出典:デジタル大辞泉)
・たまたま
意味:偶然に。ちょうどその時。(出典:デジタル大辞泉)
・折節(おりふし)
意味:この時機において。ちょうどその時。折から。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・丁度(ちょうど)
意味:ある物事が、そのときまさに行われているさま。(出典:デジタル大辞泉)