抗体
「抗体を作る」などのように使う「抗体」という言葉。
「抗体」は、音読みで「こうたい」と読みます。
「抗体」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「抗体」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
抗体の意味
「抗体」には次の意味があります。
・生体内に侵入した抗原に対して形成されるたんぱく質の総称。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「抗体」をわかりやすく言えば「体に侵入してきた異物(=抗原)を排除するための目印」のことです。
抗体はリンパ球であるB細胞から産生される物質であり、IgG,IgM,IgA,IgD,IgEの5つに分類され、抗原に合わせて様々な形を作り抗原抗体反応を起こします。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・きっとあの植物は酸に対して抗体を持っている。
(出典:池上永一『シャングリ・ラ 下』)
・細菌やウィルスに対する抗体が、母乳を介して、子どもに伝わるのである。
(出典:養老孟司『からだを読む』)
・一度死の手前まで行ってみなければ抗体もできない。
(出典:中島らも『今夜、すべてのバーで』)
・抗体との戦いに打ち勝ったペスト菌はその分強力になっています。
(出典:森村誠一『新・人間の証明(上)』)
・戦争中に血液の中で強力な保護力を持つ抗体を発達させました。
(出典:J・ブリッシュ『スター・トレックTV版(全12巻) 10 最後〔オメガ〕の栄光』)
類語
・生体防御機能(せいたいぼうぎょはんのう)
意味:細菌が侵入した場合に生体が示す防御反応。(出典:栄養・生化学辞典)
・免疫グロブリン(めんえきぐろぶりん)
意味:抗体活性をもつ血清グロブリンの総称。Igと略記。(出典:百科事典マイペディア)
・免疫体(めんえきたい)
意味: 生体内に病原菌または毒素が侵入したとき、生体内にあってそれに反応し、その異物の活動を抑止して無害化する特殊な物質。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・食細胞(しょくさいぼう)
意味:小さな物質の塊や細菌などを取り込む細胞。異物や、自己の物質の変性したものなどを取り込んで分解する。生体防御系システムの一つとされる。(出典:栄養・生化学辞典)
・アレルギー反応(あれるぎーはんのう)
意味:本来防御反応である抗原抗体反応が、何らかの理由で生体にとって不利に働く免疫応答。(出典:栄養・生化学辞典)